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Retracing the history...
今日は野暮用があってマルリボーンハイストリートに出没しておりました。

Retracing the history..._c0052933_6214460.jpgランチタイムだったのでDivertimentiでスープ&ブレッドを。今日のスープはバターナッツスクワッシュとココナッツ&レモングラスでしたよ。ここって「へ〜!」って感心するコンビネーションのお料理があっていつ来ても楽しいですね。
ロンドンで良いなと思うのはランチが軽く出来るようなアイテムがあることでしょうか。スープやサラダのように野菜がキッチリ取れて炭水化物に偏り過ぎない献立ってパリとか東京ではほとんど見かけなかったですから。脂肪も少ないしスタイルにも良いですよね。
さて今日はせっかくマルリボーンハイストリートに来たのだから是非オキニのDaunt Booksで本を探すことにしました。アマゾンで注文することも出来たのですが、昨今のようなご時世ですから個人経営のお店でサポートしようと夫と決めたのです。ちなみに今日お買い上げしたのはこちらの本、Guests of the Ayatollah: The First Battle in the West's War with Militant Islam。日本ではホメイニ師の賓客—イラン米大使館占拠事件と果てなき相克というタイトルで早川書房から和訳が出ているようですね。何故この本に興味を持ったかと言うと先日見た映画Black Hawk Downの原作者のMark Bowdenが著者だったからです。イラン米大使館占拠事件と言うと記憶には確かにあるけれど自分がその時その事件に対して何か強く感じた物があったかというとほとんど憶えがありません。日本に住んでいた時は中東やアフリカでの出来事はとても遠い所の出来事な感じで現実味も無かったし私自身も若かったから自分の身の回りの事にばかり興味を持っていたのでしょうね(=_=;)
昨夜のニュースで取りあげられていたのは近年のソマリアに自爆テロ志願者のイギリス在住ソマリア人が集まって来ているという状況に対してイギリス保安当局が懸念を持っているということでした。ソマリアはあの『ブラックホークダウン』の舞台ですが、あの出来事が起きた1993年以来16年間あのまま内戦状態で、最近のソマリアの海賊も内戦の武器調達の資金源のためなのですよね。先進国諸国がお手上げにしてしまった代償が未だに終わりの無い戦いとして続いていることに関してやるせなさを感じます。そしてイギリスに将来を見いだせないソマリアの若者があえて自爆テロをするためにソマリアに行くという現実も何とも悲しいと思いました。
私がイギリスに住んで何が変わったかと言うと世界を身近に感じるようになったことでしょうか。ロンドンが多国籍な街でそれのために色んな思想や習慣が混在していてそれを肌で感じているせいだと思います。イギリスに住んでいてもあえて『絵に描いたようなイギリス』の日々を追求されてる方達もいますが、それは私にとっては現実逃避なのではと思えてなりません。米軍と共に英軍もアフガニスタンやイラクに深く関わっていますけど日々ニュースで戦死された兵隊さんの事を聞くと残されたご家族の事を思って悲しくなりますし、常にイスラム系のテロに対して漠然と恐怖感を感じたりもしてとても『自分は蚊帳の外』のような感覚ではいられない気がします。
スーパーサイズ・ミーで一躍有名になったMorgan SpurlockがWhere in the World is Osama Bin Laden?という映画を作ったのですが、その中でも先進国の住民とイスラム教諸国の住民の考え方の大きなギャップがメインフィーチャーでした。コメディタッチに面白可笑しく編集されてはいましたが根本的なメッセージは非常に真面目なものであったと思います。どうやったら和解できるのか、どうしたら信頼出来るのか、そしてどうやったら本当に世界が平和になるのか、地球上の大多数の願いなのに何故未だにその望みが叶わないのか、興味があったら是非手に取って見て下さいね。

by lovecarrie1 | 2009-02-18 06:43 | Books